オフグリッド電力システムの導入(10) μMPPT交換を決断

改良を施した機器を後日設定し、様子を見たところ、またしてもしばらく経つとμMPPTがうまく発電しなくなる事象が発生。症状は、前回と似ており、やはりμMPPTの電源部が故障したようだ。

DCバスから電源をとっているのに、なぜ故障するか。調べてみると、天気が良くパネルがたくさん発電する場合、多くの電流がμMPPTを通過する。起電力は最大84W×16枚=1.3kW程度だから、1つのμMPPTで336W/48V=7AとMPPTの設計限界の電流が流れる。DCバス側のコンデンサは、自宅のシステムのものと同じ容量しか付けていないが、DCDCコンバータの脈流を十分平滑化できていないことが判明。それによって、部品の絶対定格を超える場合が出てしまい、時間が経つと故障するようだ。

今回のサイズのオフグリッドシステムは初めてなので、想定しなかったことが色々と発生し、よいノウハウ蓄積にはなるのだが、利用者からすれば、たびたび不具合が出るのは好ましくなく、システムへの信頼も低下してしまう。

μMPPTの抜本的な改善も含めて、きちんと検討をし直すこととした。国内には使えそうな機材が見当たらず、海外のオフグリッド機器をピックアップしたが、それらはすべて太陽光パネル、蓄電池、負荷の間の電力交換をコントロールする機器でありDCバスで構成されるものではない。

めぼしい機器の販売元に、バス接続し定電圧出力の設定の可否を確認すると、ほとんどはそのような利用方法は想定していないため無理との回答を得た。唯一、改造によって定電圧設定が可能との回答を得たのがこの機器。
 
仕様、設定方法などの情報交換をし購入を決定。機器が届いたらさっそく動作検証し、問題がないことを確認してμMPPTの代わりに採用することを決定。サイズはμMPPTより一回り大きいが、既設のウォルボックスに何とか収まりそうだ。早急にスケジュールを調整して現地で機器交換することに。

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