基板パタン設計

久しぶりに没頭してしまった。

外は猛暑で熱風が吹いているので、特に外出する用事もなく、幸い(あゎゎ・・)・・・、奥さまはお仕事、子ども達は研究室や部活に出かけ、午前中は誰の邪魔も入らない好環境を神様が与えて下さった。こんなチャンスは老化訓練の頭の体操に限る。。。。

昨日から使い始めたMBEという基板パタン設計ソフト。かなり使い込んでみた。その結果、使い方やくせ、ちょっとしたノウハウも蓄積されてきた。

これまでに色々と検証してきた太陽光パネルの出力を固定電圧で取出すDC-DCダウンコンバータの基板パタンを設計してみた。抵抗の定数を変えれば、バッテリの充電回路にも転用することは可能だろう。

FUSIONというサイトでオーダをするのに、5cm×5cmだと$9.99とお安いのだが、5cm×10cmだと追加で$9かかってしまう。さらに、10cm×10cmだと+$11となる。

基板を5枚作る場合

・5cm×5cm          $9.99

・5cm×10cm        $18.99

・10cm×10cm       $20.99

いつもの事ながら、高密度で設計してみたところ、7cm×9cmというサイズになった。微妙な大きさ。。。。

そこで、FUSIONの価格とにらめっこ。先ずはダウンコンバータの回路を設計しているが、アップコンバータも作らなければならない。同一基板で共通化しようと思ったが、サイズが少々大きくなりそうなので断念。最初からたくさん枚数を作っても、ミスったらいやなので、最小数で作るとすると。。。。

う~~む。。。。上記のサイズだと、21ドルに送料で26ドルかかってしまう。

けちな私は、当然のごとく、5cm×10cmに収るよう部品配置、配線配置を再検討することに。元々が高密度で設計しているため、残り少ないスペースをやりくりするのにかなり苦労するも、何とか収めることに成功。しかも、うまくいかなかった場合の基板手直しのためのジャンパポストもいくつか準備してみた。

FUSIONのサイト(当然英語)を読んでいると、1枚の基板に2枚分の回路を乗せて注文するのもありと言うことに気付く。ドリル穴をミシン目のように並べて開けたり、溝を掘ったりするのはダメよと注意書がある。これらは、1枚の基板を完成してから切離すための工夫。さすが中国、とことんシャブリつくそうという姿勢はたいしたもんだ。。。

おっ? 溝や穴開けをやらなければ、1枚の基板に複数回路を乗せて作るのも有りって事は、ダウンコンバータとアップコンバータを1枚に乗せればお安く上がるぞ。。。。

ダウンコンバータを5cm×10cmのサイズに抑え、さらに、アップコンバータも5cm×10cmで作れば、ダウン+アップコンバータの基板が10cm×10cmでできるって事で、価格は$20.99。つまりは、別々に作ると、それぞれに5cm×10cmで$18.99×2=$38.98となるところが、2in1でまとめてオーダすれば$20.99でできてしまうと言うことで、$18もお得ではないか。そうしない手はないってもので。。。。。

急遽、アップコンバータの基板設計も開始。ダウンコンバータと、ロジック電源や測定回路、状態表示回路部分は共通化できる。電力ラインのMOSFETとドライブ回路まわりを変更するだけなので、それほど手間はかからない。ただ、アップコンバータは、まだ検証していないのと、アップサイドダイオードをFETに変更した場合のクロック停止後の電流を逃す回路の必要性は?? このあたりは検証しなければ分らないが、手で基板組むにしても手間がかかるのは同じ。とりあえず、こんなものだろうと言うところで設計してみた。

できあがったのがこの基板パタン。レジスト面に、部品を描いたり、モデル番号を入れてみたりと、ちょっとワクワク。モデル名は「HRM-DCDC-DN-0001」なんて、それっぽいものを付けてみた。

20130817基板パタン002

人柱の方がFUSIONで基板作成を試したところ、そこそこのできの基板が送られてきた(下写真)と言う。手で銅箔カッティングして作るのに比べれば断然精度も見栄えも良く、個人で扱うには十分なレベル。こんな事が格安でできる便利な時代になったんですねぇ。しみじみ。。。。。

20130817基板パタン003

かといって、個人で私みたいに設計して基板起こして・・・なんて事をやろうとしなくても、世の中には安くて良いものが大量に出回ってるので、わざわざ手間かけてやろうなんて、今どきの若い子は思わないのでしょう。

などと、つらつら考えながら、残り少ない夏休みの1日を、久しぶりに老化ぼけ防止に頭をフル回転させてみましたとさ。

(プロ) その昔、深夜までパターン引いて、帰り道でまばたきすると、夜空にパターンが見えたのを覚えています(本当です)。常時動作させ続けるような回路であれば安全設計をお忘れなく。低電圧、低い消費電力の回路でも油断は禁物です。例えばセラミックコンデンサは2000ppmくらいの僅かな歪が加わることでクラックが入りますが、時間の経過とともに内部に水分が入ってセラミックヒータと化すことがあります。こうなると、800℃位はかるく出ますので、ガラエポのPWBでも発火します。温度ヒューズ一本で電気火災を防げることもあります。

(私) 師匠、ありがとうございます。チップコンにとっては周囲の機械的振動や温度変化が致命的になることがあるのですね。温度ヒューズの活用、心しておきます。毎度の的確なアドバイス、ありがたや~

(Visited 132 times, 1 visits today)
スポンサーリンク

シェアする

フォローする