ここしばらくは、いろいろとやらなければならないことがあり、あまり工作にいそしむ余裕がなかった。お盆の行事も滞りなく済ませて、ようやく少し時間の余裕ができたので、久しぶりに再開。
CPUや電流センサ用の安定した5V直流電源をどうやればうまく作れるか、かつ、電流の無駄なく制御出来るかという難題に取り組んでみた。並行して、各太陽光パネルに設置するDC-DCコンバータのMPPT制御方法も検討。
MPPTでは、1枚毎に制御するので、1枚の一部が陰になることは全体としてはあまり大きく影響はしないと想定し、電力曲線が二山になる場合の対処策は入れないことにした。すると、開放時の電圧から、最大電力点を計算する簡易型MPPTで制御できることとなり電流センサは不要となる。太陽光パネルで発電できる最大電流は上限があるので、大電流が流れて火災発生という最大の危機は免れることができる。
実測値では、制御回路の電流消費は20mA弱だった。そのうち、電流センサが13mAも消費しているので、電流センサを使わなければ10mA弱になる。LCDディスプレイも利用しない予定だけど、LCDは元々ほとんど電流は消費しない。ただ、ディスプレイの代りに状況をLEDで表示させようとすると、これが結構大食らい。といっても10~20mAなのだが。
そこで、通常は動作中LEDのみの表示とし、スイッチを押した時だけ、動作モードが表示されるというけちけち仕様で設計。
基板は、やっぱりきちんと作った方が良いかなと言うことで、ネットでオーダーメードの基板作成サービスを調べてみると、中国のアマチュア向け基板屋さんFUSIONというサイトがあるらしい。
5cmx5cmの基板が10枚で約14ドルという。なんだ、この安さは??? しかし、注文のためには、パターン設計CADで作成したガーバーデータファイルを準備して送付する必要があるらしい。
CADかぁ・・・・個人では手が出ないのではないか。。。と思いつつも、ググってみると、な、な、なんと、普段回路図作成に使っているソフトの提供元「水魚堂さん」が提供するアマチュア向けの小規模基板パターン設計フリーソフトMinimal Board Editor(MBE)と言うものがあるらしい。そこで作成したデータでFUSIONに発注した実績もあるようだ。これはなかなかにすごいこと。いっちょ気合入れて設計してみるか。。。。
ということで、パタン設計CADのお勉強を始めた。しかし、これがまた、老いた頭には理解するのがたいへんで、使い勝手に慣れるまでに四苦八苦。それでも、何とかこんな程度の設計ができるところまで到達。
それにしても、このフリーのソフト、設計できる基板サイズは30cm×30cmと制約があるものの、個人ではそんな大きな基板なんて設計はしない(と思う)ので、十分な機能。しかも、裏表のパタンだけではなく、レジストや、シルク印刷の指定までできる優れもの。インタフェースも慣れてしまえばちょちょいのちょいで、サクサク設計できてしまう。う~~~ん、素晴しい。
調子に乗って、1ボード上に電力メインラインとロジック回路をまとめて組込んでみた。こうすれば、コネクタが不要となり、接触不良のトラブルも回避できる。ただ、ノイズ対策は十分考えないと。しか~~し、OSコンという強い味方があるので、何とかなるだろう。。。。
(アドバイザ) 何時も楽しく拝見しております。このような指南をして頂ける初歩のラジオ的雑誌かサイトがあると有難いですね。
(私) 雑誌を見て回路を理解するというのは一つの方法ですが、実際に自分で設計して試してみないと、なかなか修得できない気がしています。ただ、自分で実際にやってみるというのは、少々ハードルが高いかもしれません。と言っても、それほどお金がかかるものではないというのも事実。私は、3年間で10万円程度の出費ですから、金銭的にはハードルが高いものではありません。以前に比べれば、通販でも容易に各種部品が入手できるサービスが増えて便利な時代になりました。やって、試して、失敗して、一緒に学びましょ。
(アドバイザ) このような雑誌、サイトを立ち上げませんか?若き技術者を育成したいです。
(私) 雑誌は定期的にライターに記事書いてもらうとかかなりたいへんそうな気がしますし、そもそもライター探したりするのも苦労しそうでハードル高そうですが、サイトであれば可能かもしれませんね。時間を見つけながら適度にやっているから続くので、義務化したら難しいかも。何か、考えたいではありますが。
(プロ) そのうち売り物になっちゃいそうですね。両面基板なんですか?
余計なお世話ですが、パット見、グランドパターン細くないですか?ベタにするくらいの気合いの方が精神衛生上良いと思いますけど。
それにしても、基板安いですね。そんなんで出来ちゃうんですね。でも、そんなに数要らないけど、、。
(私) ふっふっふ・・・ソフトが自動でべた塗りしてくれちゃうんだよん♪ その機能を知るまでは、太っといパタンをせっせこ引いちゃってました。基板は両面。ソフトは4層まで対応。基板屋さんは最少枚数5枚からで、5cm×5cmまでの大きさなら9.99ドルです。送料込みでも15ドル。驚異的な安さです。マジに、売物にしようかしら。。。。
パタンはこんな感じ。左が裏(ソルダ)面で右が表(部品)面。良くできてます。しかも、ランドと配線の接触や配線接続ミスなどもチェックしてくれる機能付。これで無償なんて感謝感激です。