オフグリッド直流電力システム開発(29) 第2世代μMPPT開発着手

自宅のベランダ屋根として設置したパネルは、シャープ単結晶NU-180LWとNexPowerNT-145AXの2種類。前者は起電圧が30V弱なのでアップコンバートして48Vバスに接続、後者は起電圧80V弱なのでダウンコンバートして48Vバスに接続している。

しかし、起電圧80Vというのがかなり曲者。太陽光の強度によって70~80Vで急激にスイングする。それによって、FETドライバに供給している12Vやマイコン用5Vが影響を受け、FETドライバの故障という事象にずいぶん悩まされ続けている。

ここで完全に初心に立ち返って、μMPPTの根本設計から見直すことにした。その背景には、構成部品の見直しによる製造コスト削減という目的も含まれている。現行のNchMosFETとFETドライバを利用した方法の場合、ドライバチップが100円程度と(他の部品に比べて)かなりお高い。マイコンチップ(PIC12F1822)も円安のあおりで値上げされてしまい100円にあがってしまった。

FETドライブ回路は、NchFETを利用しようとすると、ゲートパルスはソース電圧よりも10V以上上げなければならないが、チャージポンプ回路など、いろいろと実験をしてみたが、いまひとつしっくりと切れの良い回路まで行きついていない。

そこで、PchMosFETに切り替えることを検討。もともとの製造工程から、NchとPchでは、同じ性能のものを作ろうとすると、Nchが安価にできるといわれている。

ただ、パネルの起電力は150W程度なので、バス48Vとすると、出力電流は3A程度と、それほど大きくはない。よって、NchもPchも、それほど大きな性能差が出る領域ではなく、価格差もあまりない。

もうひとつ、ローサイドスイッチには、NchMosFETを利用してきたが、負荷が小さいときにはハイサイドスイッチがオフするタイミングで電流がパネル側に逃げてしまうという効率悪化現象が発生する。実験段階で、負荷をつないでいないのにインダクタがかなり発熱する現象が確認され、それを追いかけていて判明したものだ。

大きな電流が流れるわけではないので、ローサイドにショットキーバリアダイオード(SBD)による電圧降下による効率悪化は、FETによる効率悪化よりはましとの結果から、ローサイドはSBDを利用することとする。そうすると、ローサイドのスイッチング制御が不要(部品点数の削減)となる利点もある。

新しい設計では、ハイサイドスイッチにはPchMosFET、ローサイドにはSBDを利用し、ドライブ回路はディスクリートで構成、出力電圧制御はマイコンソフトではなくハードという基本方針を立てて設計の全面見直しをすることにした。

はてさて、うまく事が運ぶでしょうか。

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