オフグリッド直流電力システム評価(4) 初代インテリジェントバッテリコントローラ引退

自宅にて2015年10月より運用を始めたオフグリッド直流電力システム。その機能の中核を担っているのがインテリジェントバッテリコントローラだ。太陽光発電の状況を把握しながらバッテリを適切に充電、放電を切替え、直流バスの電圧を安定させる働きを担っている。

そんな中核機能だが、実は実験機をずっと使い続けてきた。なぜなら、安定して動作してくれているから。

s-DSCF1574

このように、2枚の基板を背中合わせに配置して、ジャンパー線で双方のCPUを連携させた構造。しかも、以下の写真のようにコンデンサを後から追加しているような暫定的な代物。

s-DSCF1573

これでも安定して動いていたこと自体が驚きなのだが、安定して動いているものをいじると、だいたいが動かなくなるという経験則に基づきまったくいじることなく使い続けてきた。

しかし、梅雨に入り太陽の出ない日が1週間続いたある日、朝起きてリビングの直流システムにつながったLEDシーリングライトを点けたところ、いつもより暗い気が。。。しばらく様子を見ていると、明るさが一定せずに、たまに暗くなるような症状が出る。

バス電圧が安定していないことが疑われる。そこで、直流分電盤を確認すると、案の定49V程度で安定しているはずの電圧が、微妙に下にぶれている。雨模様の日だったので、太陽光パネルの発電はあまり期待できない。

バッテリの電圧を確認すると、12V2直のバッテリ電圧が23.8Vまで低下していることがわかった。これはまずい。バッテリの蓄電容量が50%を切ってしまっている状態だ。

原因は太陽光の不足による充電不足が疑われる。そこで、充電電流を確認すると、0.1Aも流れていない。。。。ん???いくら発電力が弱いといっても、明るい日中であれば1A程度は流れても良かろうに。しばらくいろいろとチェックした結果、インテリジェントバッテリコントローラの充電回路が正しく動いていないことが確認された。

ついにこの日が来たか。。。。そもそも、試験的に作ったDCDCコンバータ基板を実験的に作ってみたバッテリコントローラであり、8か月の間、何のトラブルもなく動いていたこと自体が驚きなのだ。

さいわい、きちんとしたインテリジェントバッテリコントローラはすでに作ってあり、評価用にユーザ提供をちょうど始めたところだ。そんな準備ができるのを待って力尽きるなんて、なんとも涙を誘うではないか。その1台を初代と交換して、事なきを得た次第。

バッテリ残量がずいぶん減ってしまっているので、しばらくは充電に専念し、バッテリの容量回復を待ってから本格運用に戻ることにした。

連日の梅雨空が恨めしく、2日経ったのにまだ満充電までは回復してくれない。早く天気になぁれ!

前回へ  次回へ

(Visited 372 times, 1 visits today)
スポンサーリンク

シェアする

フォローする