電力測定について(1) 電圧電流波形

電力測定の方法について、理解しておかなければならないいくつかの重要なポイントがある。これから、何回かに分けて、それらについて整理していこうと思う。

先ず初回は、交流における電圧と電流の波形について。

一般に、交流電力は、電力P、電流I、電圧V、位相θとすると、

P=IVcosθ

と計算されると解説されている。

しかし、これは、電流、電圧がきれいな正弦波という前提で成り立つ式であり、理論上の話で実際には役に立たない。そもそも、IやVは、実効値であり、正弦波の場合は「最大値/√2」として算出できるが、正弦波でなければ容易に算出することは不可能だ。

実際の波形を観測すると、概ねこのようになっている場合が多い。電圧は、正弦波だが、電流はずいぶんゆがんでいる。そして、電流の位相は電圧に対してちょっと遅れている。

20140906電力測定01

家電は、コンセントに挿して使うから交流電力で動いているが、最近のものは、内部で一度直流に変換してから利用している場合がほとんどだ。そして、ほとんどの場合、コンピュータで制御しており、内部の電力消費は瞬間的に大きく変動する。そのため、直流ラインに大きなコンデンサが配置されており、瞬時変化にコンデンサからの放電で電力を供給している。

コンデンサとは、ダムみたいなもので、上流からはちょろちょろと一定の電流が流れ込んでいるのに対して、放電側には、必要に応じてドバッと流したり止めたりすることが出来る。上流(交流側)からコンデンサに充電するための電流はこのような波形となる。

位相が遅れる原因は、インダクタンス成分(コイル)によるものである。モーターを使っていれば、大きなインダクタンスが存在するが、そうでなくても、配線は期せずしてコイルとなってしまい、それらによって多少遅延してしまう。

一度にあれこれ話をすると、混乱するので、初回はこの辺で。詳しく理解したい方は、電気工事士の勉強サイトを見ると、比較的簡単に解説されている。電験三種等の難しい資格のサイトは、解説内容も高度になるため、初心者には電気工事士サイトが良いと思う。

第2回へ

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