PV用DCDCコンバータ開発(72) I2Cの不具合状況を解析してみた(3)

結果的に言うと、どうもすっきりしないのだが、検討結果を以下に整理する。

SSP1ADD=5F を設定してbaudレートジェネレータを6.0μsに設定したときの波形である。

20140525I2C解析03

Tlowが5.2μs以上のため、仕様以内に収まっていそうな気がする。ただ、(1)で観測されたのと同じたまにThigh期間が短くなると言う症状が確認された。その際の幅は4μsと、仕様上の2.4μsよりは長いため、仕様的には問題がないように見受けられる。ただ、短くなるときが常に4μsかというと、どうもそうでもないようだ。正常な6μsの幅はほぼ正確で、ぶれがあるとしてもほんの少しだ。これに対して、幅が小さくなるときは、常に一定という訳ではなく、変動しているようだ。

これ以降は、現象をつかみ切れていないので、あくまでも、予想として原因を想定する。

オシロでは、瞬間の現象は捕まえることができるが、全ての現象を網羅している訳ではない。実際には、100kHzと言えば、1秒間に10万回も現象が繰り返されており、そのうちの表示できた1回未満が観測されているに過ぎない。高機能なオシロなら、パルス幅が3μsより短い波形だけをトリガとして捕まえることができるだろうが、そんなものは個人では保有しておらず、捕まえることは困難。

何らかの理由で、baudレートジェネレータのタイマが短くなってしまうことがあり、そのため、Thighが仕様上の2.4μsに満たない場合がある頻度で出現することで、LCDへのデータ設定がうまくいかず、表示が正しくできないのではないか。

それにしても、baudレートジェネレータのタイマが短くなると言うのは、なぜ起こるのか。データシートのエラッタも確認してみたが、特に関連しそうなものはない。マイクロチップに投げかけてみるかな。。。。

とりあえず、これ以上は現象を解析することが難しそうなので、一旦終了する。新たな情報が得られたら、報告しようと思う。

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