既存商品の解析で概ね構造や利用チップが判明した。では、コストを下げてそこそこの品質のものを開発するにはどうしたらよいか。と、すぐに答えが出るほど世の中甘くはない。まずは、FMトランスミッタ用のチップのデータシートからどのような機能が搭載されているかを理解しておく必要がある。ネットからQuinticのチップとSiliconLabsのチップのデータシートを入手。もちろん英語だが、仕様くらいであればそれほど難しくはないのでさらっと機能を確認してみた。
チープな商品に使われているチップと高価な商品に使われているチップには大きな違いがあるのだろうと予測していたが、なんと、機能ブロックレベルではほとんど違いがないことが判明。なんと!それぞれのブロックの性能に違いがあるのか?しかし、データシートに明記されている範囲では、ほとんど違いがないことが判明。
しかし、電子パーツの通販サイトで価格を見ると、大きく異なる。というか、Quintic社のチップは大手電子パーツ通販では扱っておらず、中国系の通販サイトでしかない。うーーむ。
そこで、Quintic社について調べてみると、どうも大手の半導体メーカの傘下に入ってしまったようだ。ということは、既にQN8027はディスコンになっている可能性がある。しかし、通販上はまだ多くが出回っており、しばらくは市場からは消えそうにない感じがする。そういうことかと、納得。
通常であれば、ディスコン商品なんていつ市場から消えるかわからないので使ってはいけません。が、今回は、商品化できたとしても数百個程度しか見込まれていないので、とにかく安く作れという要求なわけだから使うことも候補に入れて検討を進めることとする。