センサライト開発(1) 初号機設計

今回からは、工作をレポートする。

工作と言うと、やっぱり、設計から、自分でやらないと本当の醍醐味は味わえない。

しかし、電子回路をまじめに設計しようとすると、そこそこちゃんとした電気の勉強をしなければならない。また、基本的なこととして、ハードウェアの知識も必要になる。

大学時代に勉強した電気回路、電磁気学などは、遠い昔。頭に残っているのは、オームの法則、キルヒホッフの法則、フレミングの法則に右ねじの法則。。。。ぐらいしかない。。。。

仕方ないので、ゆっくりと一から勉強をしつつ、取り組むこととする。

勉強を初めてびっくりしたのは、なんて、世の中便利になっているんだろう。。。。昔は、一つ一つ部品を組み合わせて造らなければならなかった回路が、一つの部品となって、容易に入手できるではないか。。。。

こりゃ便利

と、一つ一つ解説を始めても、みなさんがそんなものに興味を示すとは思えない。手っ取り早く、とりあえずは、でっち上がったものを紹介しておこう。

実験ボード上で、動作するようになった、照度センサ付き人感センサーライト。

s-20110326電子工作006

玄関などの前に、防犯用についているライトと、基本的には同じ動作。誰かが近づけば、点灯して、離れれば消灯するもの。ただし、周囲が明るければ点灯しない。

そんなものは、ホームセンターで安物のセキュリティライトを1000円ぐらいで買えば済むだろうに。。。。はい。ごもっともです。でも、それでは、ものを作るという欲望は満たすことができない。

ってことで、思いつくままに工作に突入。

必要な主要構成品は、以下の通り。

(1) 焦電型人感センサモジュール:人が近づくのを感知してスイッチを入れるデバイス
(2) 照度センサ:周囲の明るさを検知してスイッチを入切りするデバイス
(3) AC100VラインをDC5V程度の小電力でスイッチするデバイス

これらは、部品を買ってしまうのが手っ取り早い。。。

(1)は、秋葉原の秋月電子でほぼ完成品を購入。センサー部品を買って周辺回路を組上げても良いのだが、モジュール完成品の方が確実に動作し、かつ経済的。そこまでこだわると、いつまで経ってもものができないことになりかねないので、この辺りは妥協も必要。便利なモジュールはそのまま採用する。 (おいおい。さっきと言っていることが違 う~~天の声)

と、と、ところが、この判断が甘かった。

ちょちょいと、いかがわしい回路を組上げ、実験し始めた。こんなものは、お茶の子さいさいと。。。と、と、ところが、人感センサがうまく動かない。

最初は、きちんと周囲の人の動きを感知するのに、一度感知した後に、人がいなくなっても感知し続けるような異常信号が発生する。それも、不連続だけど周期的というおかしな動作。

このおかしな動作を解析するために、PIC(マイコン)の不具合から、回路設計、抵抗値、コンデンサ値の計算から、オシロスコープにテスターを駆使して、いろいろと追い掛けたのに、解決できない。。。。

ネットで調べても、なかなか同じような症状のレポートが見つからない。

そうこうするうち、人感センサの商品型番「SE-10」で、検索をかけたところ、ようやく情報にヒット。

な、な、なんと。。。。。この人感センサは、仕様通りに動かないだと~~~

そりゃぁ、ないだろう。。。。 購入したショップに連絡を入れて確認すると、「あ・・・あれは、5Vでは動かないんですよ。もうちょっと高い電圧でないと。。。」とあっさり認める。。。。「おいおい・・・・」

で、解決方法を教えて頂いて、さっそく、半田ごてでジャンバーをして、これで大丈夫。。。と思って動かすと、やっぱり動かない。。。。。

結局、試行錯誤して、商品の基板上にひっついていた5Vのレギュレータチップをとっぱずして、3.3Vのレギュレータと、コンデンサを付けて、何とか正常に動作させることに成功。緑基板右上のはみ出しているのが、5Vのチップレギュレータから付け替えた3.3Vレギュレータ。

s-20110326電子工作002

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ま、これが、工作の醍醐味ってものなんだけど。。。こういうトラブルを楽しみながら解決するような気構えがないと、工作を趣味とすることはできない。。。。  う・・・負け惜しみくさ。。。。

そんなこんなで、何とか、思った通りに動作するところまで組み上がった。

実は、さらに、PICというマイコンに思い通りの動作をさせるための、プログラミングでも、いろいろとすったもんだがあったのだが、そのレポートは、次回と言うことで、とりあえずは、バラックレベルの完成品をご紹介。

次回へ

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