PV用DCDCコンバータ開発(99) 充放電用DCDCコンバータ故障修理

分電盤にバッテリの充放電用DCDCコンバータを接続する工事で、DCDCコンバータを壊してしまった。

分電盤と充放電器の間にはブレーカを設置しているのだが、充放電器とバッテリの間は直結しても大丈夫かと軽く考えていたのがいけなかった。充放電器の動作電源は、バッテリから取るようになっている。一方、放電用の入力側には安定動作のためのコンデンサが入れてある。バッテリと接続すると、コンデンサの充電電流が瞬間的に流れる。族に言うラッシュカレント(突入電流)というやつである。24Vと電圧がそれほど高くなくても、ラッシュカレントによって、接点ではパチッと小さなスパーク(放電)が生じる。こいつが悪さをしてしまったようだ。

充放電器は、放電用DCDCコンバータと充電用DCDCコンバータで構成されているが、放電用DCDCコンバータの動作電源のレギュレータがラッシュカレントによって破壊されてしまったようだ。

「あ~~~~~っ」と思っても後の祭り。不具合が出たら、現象を確認し、できるだけ早く切り離さなければ他にも故障が伝播してしまう。電源ラインの電圧を測定し、異常値が出ていることを確認して取り外した。取り外すまでの間、数回に分けて電圧測定した時間は概ね数十秒。どこまで影響を及ぼしているかはらはらしながらも、不具合箇所を想定できる最低限の状況把握をしなければならない。

結果、最低限、FETドライブ及びPICマイコン用電源に供給する15V三端子レギュレータが破壊されたと予測。場合によったら、次段の超低損失5V三端子レギュレータ、さらにはPICマイコンにも波及している可能性有りと見立てた。

取り外してから、想定される部品の状態をテスターで調べていくと、やはり15V三端子レギュレータの入力端子と出力端子がショート破壊していることが確認された。5V三端子レギュレータは無事なようだ。PICマイコンは、プログラムの書込み及びベリファイによって、正常に動作していることが確認された。

故障自体は不幸なことであるが、波及範囲は最小限に収まったようだ。よかったと、ホット胸をなで下ろした。

同じ失敗を繰り返さぬよう、ラッシュカレント制限のために15V三端子レギュレータの入力側に10Ωの制限抵抗を挿入し、15V三端子レギュレータを交換して修理完了。さらに、バッテリ入力側にブレーカをはさんでバッテリと接続。おそるおそるブレーカをONすると・・・・正常に動作開始。よかった~~~~~

s-RIMG0005

前回へ  次回へ

(Visited 438 times, 1 visits today)
スポンサーリンク

シェアする

フォローする