提供用に利用する太陽光パネルは、いろいろと連携させていただいている「NPO法人 非電化地域の人々に蓄電池をおくる会」の鈴木代表から提供いただくリユースパネルを活用することとなった。
最近は、太陽光パネルのリユース品も出回り始めたという。品質に不安があるが、そこはメーカーが1枚1枚検査をして問題がないものだけを提供してくれる仕組みだという。それならば、安心して利用することができそうだ。
利用することになったパネルは出力100Wのものだ。開放電圧が30V程度なので、自宅システムで利用しているシャープの単結晶向けに作ったアップコンバータを利用できそうだ。
自宅のシステムでは、パネルの電力を分電盤まで引いてきて、分電盤の中にμMPPTコンバータを設置してあるが、本来、パネル近傍にコンバータを配置することで、取り回しのケーブルを直流バス電圧48Vと合わせる方が伝達ロスの抑制にも寄与するはずだ。ただ、放熱をどうするか。
そこで、かねてより構想していたパネルのアルミフレームを放熱版として利用する方法で実現しようと思う。放熱といっても、3A程度の出力なので、それほど大きな熱量ではないので強制空冷は不要だろう。スイッチ素子とインダクタの熱をうまく引き出してパネルのフレームに逃がす構造で基板設計を行った。
基板に部品を実装し、動作確認をしたのち、導熱用のアルミ板を基板に固定し、ケースの外に引き出し、パネルのフレームに固定した。なかなかうまいアイデアだと思うのだが、いままでになぜこういったものが存在していないのか。
μMPPTコンバータの出力を確認し、48Vが出ていることを確認して試験完了だ。