メイカーズ塾実習 データロガー作り(サンプリング周期の検討)

ロガーでは、1ms周期(1kHz)サンプリングが実現できた。量子化粒度は10ビットなので1024分解能。これで電流波形を観測するのは十分かどうか検証してみよう。

1ms周期と言うことは1秒間に1000回も測定しているので、たいそう多いように思える。一方、東日本では、電力会社が供給する電気は50Hzなので、1秒間に50回プラスとマイナスに変動している。1周期は1秒/50回=20msである。電流の変動が、1周期中に20ポイントで測定できると言うことだ。これで十分に変動の詳細を把握できているのか。

オシロスコープで、波形を観測し、自作ロガーで観測したデータをグラフ化したものと同じであれば、概ね十分と考えられるし、オシロの波形が、より細かい変動を捉えていたら、十分ではないと考えられる。

そこで、さっそく、オシロで波形を観測してみた。

定常状態で、消費電力が少ない場合。主に、冷蔵庫や照明などによる電流の波形。縦軸(Y軸)は電流の大きさを表し1メモリが100mV、横軸(X軸)は時間を表し1メモリが10msの場合を以下に示す。

s-RIMG0002

細部を観察するために、横軸を1メモリ2msに引き延ばすと以下のようになる。

s-RIMG0004

波形の平らな部分に細かい変動(高周波変動)があることがわかる。

次に、電子レンジを利用しているときの波形。

消費電力がガンと大きくなっているので、縦軸のメモリスケールを500mV(5倍)に変えている。横軸を5ms、2ms、1msと引き延ばしてみる。

s-RIMG0005 s-RIMG0006 s-RIMG0007

小電力時の平らな部分に見られた細かい変動は、電力が大きくなったことで大きくはなっていない。と言うことは、電流変動と言うよりも、ノイズによる影響と想定されそうだ。

全体的な高周波変動は、あまり観察できないが、波形の途中に微妙な凸凹が見られる。どの山にも同じ凸凹があるので、これらは、電流変動の特徴と考えて良さそうだ。

この山ひとつ分で20箇所値が測定されているということは、一番最後のグラフの横1メモリ毎の値が測定されていると言うこと。微妙な凸凹は、1メモリよりも小さく、これらを正確に取得することは、1msサンプリングでは少々難しそうだ。

結論として、もうすこしサンプリング周期を早める(周波数を高める)必要がありそうだぞ。さて、どうするか。ArduinoにEtherShieldでお手軽ちょちょいでここまで来たが、もう少し、深い検討をしないと電流変動の特徴を十分に把握することが出来なさそうだ。検討を続けるべし。

おっと、もうひとつ検討課題を書き忘れた。この電流波形は、SCT013-000というクランプ型のCTセンサで取得したものだ。つまりは、CTセンサが十分な周波数応答を出来なければ、本来の細かい変動が把握できないと言うこと。一般に、CTセンサは、高周波変動の把握は苦手と言われている。よりレスポンス性の良い電流センサで調べてみる必要もありそうだ。これは、別の課題として記しておこう。

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