先ずは部品を乗せた基板が設計回路どおりに動くことを確認する。いきなり全部が思い通りに動くなどと思ってはいけない。順を追って確認していく。
第一に、電源周り。とにかく、電源供給ラインとグランドラインがショートしていれば、一発で部品が壊れるので、少なくともショートはしていないことを確認する。大体部品を乗せると、数k~数十kΩという抵抗値となるものだ。
次に、電源電圧が正しく出ていることを確認。今回は、DC2V入力なのだが、PICマイコンやパワーFETを動かすために5Vに昇圧している。この5Vが正しく出ていなければ、制御系が動かず、動作しない。
テスターで測定すると・・・・2Vしか出ていない。。。。オイオイ。こんなところでつまずいてどうする。。。などと、悪態をつきつつ、回路図と基板パタンを見比べる。特にミスはない。と、おや~~~?アップDCDCコンバータの周辺のコンデンサの配置がおかしいぞ。入力側につけるべきところが出力側についている。しかも、インダクタの手前。これでは、インダクタにパルス状の電流を供給する前にコンデンサが食ってしまうではないか。動くわけがない。すぐに、パタンをカットしてみると、案の定。原因特定で回路修正。ま、自分でパタンを作成して、こうしてミスするのも自己責任。やれやれ。
以前は、アクリルカッターを利用してパタンカットをしていたが、ついつい力んで隣のパタンまで傷つけてしまうことがあった。ミニルータを買ってからは、慎重に刃を当てるだけなので、加工精度が上がり作業効率アップしている。必要な工具は多少値が張ってもよいものを揃えると効率も精度も上がることを実感。
これで、電源までは正しくどうさするところまで確認完了。が、まだもうひとつ重要な確認点が。
パワーFETのゲートが、制御系が立ち上がる前は閉じていることが重要。通称ノーマリオフという。ゲートの制御回路が電気的に浮いていると、ゲートが開いてしまう現象が現れる。過去に、このミスでFETを壊してしまったことがある。そのため、回路上、ゲート制御回路をプルダウンしているが、きちんと機能していることを確認。電源を入れた状態でPICマイコンは挿さずにゲートがGND電位になっていることを確認。
ここまでが、前段の確認作業となる。