昨日(6/4)、第2回メイカーズ塾を開催した。
初回は、常識的な電気のごく基本のおさらいをし、LEDを実際に光らせて、思うとおりに電子部品を制御する様子を垣間見たところまでだったが、2回目では、以下の盛りだくさんの内容について説明、実習を行った。テキスト「Arduinoの基礎」
- 今後利用する電子部品の配布と確認
電子部品の形状や型番での呼び方などの一般知識習得 - Arduinoのデジタル出力、アナログ出力の復習
初回に実習したLEDを点滅、ディマー制御の仕組みのおさらい - Arduinoのシリアルモニタ
Arduinoの状況を接続したパソコンで確認するためのシリアルモニタの使い方の学習 - Arduinoのアナログ入力とAD変換
センサ測定値をArduinoに取込むためのAD変換の使い方とAD変換の仕組みの学習 - 半導体の構造と基本素子
P型、N型半導体の電気を流す仕組みの説明とダイオード、トランジスタの動作の基本 - 論理回路とブール代数
AND、OR、NOT、XOR等、基本動作の理解 - デジタル信号の閾値
TTLレベルとCMOSレベルと、トランジスタ構造、CMOS構造の知識
特に、AD変換の仕組みでは、逐次変換方法とそれを実現するハードウェアの仕組み、サンプリング周波数と測定情報に含まれる周波数の関係、標本化定理、ナイキスト周波数など、デジタル信号処理の肝となる理論の一端を垣間見るような内容で、1回の講義ではほとんど記憶に残らないと思いつつ、今後、データをコンピュータで処理する際には確実に考慮しなければならないこととしてあえて早めに説明した。
こう書いていると、妙に堅苦しい講義を行っているように思われるかもしれないが、実際には冗談ありの和気あいあいとした雰囲気で、あっという間の2時間半だった。
今回までで、Arduinoと外部情報の交換として、デジタル入出力、アナログ入出力を一通り学んだので、基本的な仕組みは理解したものとして、次回以降は、外部機器をドライブするための電流容量など、より実際の回路設計を行うための知識習得へと高度化する予定。