スマホ用充電器開発(10) 制御ロジック検討

スマホに使われている電池はリチウムイオン二次(充放電)電池だ。ボーイングB787機内での火災事故で一躍脚光を浴びたので、危険というイメージがついてしまった。私は、少し勉強しただけだが、それでもリチウムイオン電池は、極めて危険な代物との印象を持っている。充放電は、化学的現象を利用している。小さな電池に極めて密度の高いエネルギー状態を作り出すことで、小さな質量にもかかわらず、容量の大きな電池が構成される。特に、充電方法をしくじると、発火事故や爆発事故が起こることは、容易に想像できるし、実際に世界に目を向ければ、そんな事故は頻繁に発生している。

そんなスマホの充電器であれば、十分な安全機構を組み込まねばならないと考えていた。そのため、常に、充電電流と電圧を監視すること。最初は定電流(CC)充電、電流が低下してきたら次は定電圧(CV)充電と、一般にCCCV充電と略される方法で充電制御をすることを考え、プログラムを組んでいた。

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しかし、実際にスマホやタブレットを接続して様子を観察すると、こちらの制御にはお構いなしに、スマホ側でCCCV制御をしているらしいことが分かってきた。確かに、電池交換もできないような端末であれば、適切に充放電制御をする役割が端末装置側に準備されているのは当然と思える。

また、写真のように携帯予備バッテリでも、充電制御はやはりバッテリ側で持っているようだ。これらの端末類は、そもそも相手(電源)は賢くないことを前提に、そんなものに繋がれたとしても、できるだけ端末側の都合で動作継続できるように作られている模様だ。

そうであれば、電源側では、あまり細かい制御はせず、あくまでも電圧を安定化させ、電流は端末側が吸い込むのであればどんどん供給するような制御でよいのではないか。ただし、電源側も電流供給には限界があるため、限界が来たら、それ以上は出さないように制限をかけると。そんな比較的シンプルな制御でロジックを組み直した。

はてさて、これでうまく充電ができるだろうか。。。

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