電力技術の勉強開始と超精密PICライタキット

去年の半ば頃から、仕事で環境エネルギ関連に携わっている。

巷では『スマートグリッド』とか言われている、あれである。一言で言えば、電力を効率的に使うようにしましょうと言うこと。元はと言え理ば、鳩山前総がCO2削減を国際の場で約束したことに始まるわけだが。
環境エネルギ分野というと、技術分野は、太陽光発電や風力発電といった自然エネルギの有効活用が一つのテーマとなる。太陽光も、風力も、お天気任せと言うところがある ので、都合よく欲しいときに手に入るわけではない。

できるときに発電して、それをためておいて、必要なときに使う仕組みが必要になり、そのキーデバイスと言われているのが蓄電池。

さら に、発電や蓄電を行う際の電力変換をいかに効率的に行うかという電力変換技術も。

それらを総合し『電力制御技術』が必要となる。

ま、そういう世の中にするために必要な技術を開発し、法制度も整えましょうと政府主導で取り組みが始まったということ。

前置きはさておき、電気回路に始まり、交流理論や、電気事業法なんて広範な知識が必要になる。そういえば、大学の頃に勉強したことがあったなぁ・・・・オームの法則にキルヒホッフの法則に…
気合い入れて勉強するか。。。。どうせ勉強するなら、生活に活用できれば一石二鳥。
では、どうする。。。。。

世の中を見回せば、周辺にはコンピュータが当たり前。そんな時代は、20年も前から始まっているのだが。組込み機器に活用できる周辺機能まで持ったマイコンICが、数十円で売られる時代だ。

一方、自宅にはトイレの電気を消し忘れる輩がいる。もったいない・・・・
電力制御のお勉強の第一弾として、人感センサー付きトイレの電気自動制御でも自作しようと思い立つ。

そのために、コンピュータを使うなんて、30年も昔には考えも及ばなかった。しかし、60円でコンピュータが買える時代であれば、また話は別で。。。。。 こういう時に使う組込み用ワンチップマイコンにはいくつかの種類があるのだが、価格が安く、入手が容易な『PIC』と呼ばれるコンピュータを利用してみようと思う。
コンピュータである以上、動きを規定するプログラムを書かなければならない。以前からいろいろなプログラムを作った経験があるので、プログラムつくりはそう苦にならないが、プログラムをコンピュータのチップに書き込む必要があり、そのためのPICライターという専用機材は持っていない。
インターネットで探すと、いくつか候補があったが、意外とお高い。

そんな中で、キットで2400円という他のものの半額以下という商品を発見。よく調べもせずにぽちっと購入。
と、と、ところが、届いたものは、こんなもの。

s-20110128精密工作001  s-20110128精密工作005
左写真の楊枝の左にある型紙みたいなものは、四角い穴に入っていたチップ部品を出した後の空。四角い穴の大きさは、楊枝の太さに満たない。そんな部品を一つ一つ、基板に半田付けする必要があるのだ。
そして、極めつけは、足のいっぱいあるIC。右の写真の左寄りに横向いてついているムカデのような黒い部品。足の間隔は、0.5ミリ。。。。。
こんなん、人の手で正確に半田付けできる訳がないじゃないかぁ。。。。
それでも、買ってしまったからには作らざるを得ず。。。。老眼鏡と虫眼鏡とまち針と楊枝とを揃えて、ちまちまと組み立て作業に没入。
途中で、0.5ミリの部品が指先からピン~と飛んでしまったときには焦った。床を這いつくばって探すこと30分。気合いと根性で椅子の下のホコリにまみれた部品を発見!!
そうして2時間ほどかけて、なんとか作り終えたが、とても動く気がしない。これまでに、電子キット工作を数知れず経験してきたが、これほど自信のないキット工作は、初めて。。。。
ま、電源まわりのショートさえなければ致命的なことにはならない。。と経験則で修得済み。電源まわりの短絡がないことを確認。パソコンのUSBに接続して使うものなので、下手すると、本体のパソコンがお陀仏になる。結構覚悟がいる。

パソコンのUSBポートに目をつぶって接続!

パソコンは・・・・異常がない。基板から煙も出ていない。部品もはじけていない。先ずは一安心。

過去には、パチッという乾いた音と共に、ICがはじけ飛んだこともあり、そんなときには、何とも言えない残念な香りがあたりに漂う。
次に、パソコンで制御ソフトを起動してボードを認識させると、、、意外や意外。きちんとUSB経由COMポートとして正しく認識されている。
お・・・・私は天才???
それでは、さっそく、PICチップにプログラムが読み書きできるか・・・・
READ ERROR・・・・

だめや。。。。。やっぱり、そう神様は甘くない。
眼鏡と虫眼鏡で、半田のミスが在りそうなところをテスターとオシロで調べること数十分。。。。
DC-DCコンバータの出力の電圧が、仕様に比べてく低いことを突き止めた。

これは、8本足のICチップ(写真右の中央手前のIC)。半田付けを再確認すると、その中の1本の足の半田不良で接触不良が生じているようだ。
半田をし直して、再度確認。
う、う、動いた。。。。。
かなり感動もの。。。。
こうして、苦労の末、先ずはPICライターを手に入れることに成功したのだった。。。。s-20110128精密工作008

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