基板の作り方 パタン起こし法 (3)

前回でできた基板に部品を載せていく。

気に入った部品から適当に載せていくと、実はあまり美しくできあがらない。部品の載せ方にも、基本的な方法がある。

20150307-08基板作り方013

先ずは、背の低い表面実装部品をはんだ付する。表面実装タイプで、抵抗、コンデンサ、半導体の順にはんだ付していく。半導体は、熱に弱いので、できるだけ熱にさらされる時間を短くするため。

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次に、リードタイプの部品を背の低い順にはんだ付する。できるだけ背が低いものから付ける。リード部品は、はんだ付する際に、裏返しにする必要があるが、その場合、抜けないようにするため。背の高い部品を先に付けると、背の低い部品は裏返した際に抜け落ちてしまったり、想定以上に浮いてしまったりするので、それを回避するため。ただし、半導体はできるだけ後に付けた方が良い。

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概ね、このような手順ではんだ付する。はんだ付けは、部品の足を十分に熱してからはんだを載せるとすぐにはんだがパタンとなじんでうまく付くのだが、あまり長時間部品を熱にさらすのは避けたい。十分熱しつつ、再短時間ではんだを付けるという勘所が必要になる。ただ、部品の足の太さや、パタンの大きさ、パタンとベタグランドとの接合具合などによって、熱くなり方が違うので、はんだの流れ方などを観察しながら状況に応じて臨機応変にと言うのが実際。やはり経験を積むことが必要か。

こうして、部品を載せ終わったら、このような感じにできあがる。元々表面実装部品用両面基板パタンを流用して、片面パタン基板をハンドメイドで作ったので、一部部品は裏面に実装となってしまい、今ひとつ美しくなく、私的には恥ずかしいのだが、参考までに紹介しよう。

パタン起こし方による基板の作り方は今回で完了。以前に比べて、便利な機材が安価で手に入るようになったので、個人レベルでも十分容易に基板が作れるようになったことは喜ばしい限りだ。ここの内容が、基板作りにチャレンジしようという人の増加に少しでも役立てれば幸いである。

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