PV用DCDCコンバータ開発(34) シャントレギュレータTL431の不可解な動作の解明2

パワーMOSFET破壊の解明の続き・・・

DC-DCコンが正常に動作しているように見えて、ある程度時間が経つとなぜかパワーMOSFETが次々破壊されるという怪現象。理由が分らず、迷宮入か・・・・と途方に暮れていると。。。

なにやら、焦臭いとまでは言えないが何とも言えないきな臭い香りが。。。スイッチングのFETからトランジスタのプッシュプル回路(FETドライブ回路フロント)を介してグランドに電荷を逃すために入れてある2Wの抵抗をさわると、あっちっち~~ いやいや、郷ひろみではなく。。。ちりちりになっている。

この症状は、また、抵抗の足がショートしているのか?慌てて確かめたが、特に接触箇所は見つからない。どういう事だ??? これまでは、抵抗の両端の電圧をテスターで測って確認していたのだが、もう少し動的な状況を見るためにオシロで確かめることに。

TL431シャントレギュレータの出力端子を測定してみる。設計通り32Vで特におかしい症状はない。とすれば、抵抗の両端は17V程度になっているはず。なので、2Wであれば、十分に耐えられるはずだし、あっちっちにはなるはずはない。おかしいなぁ。。。

と、その時、オシロの画面で電圧が徐々に下がり始めた。数秒を掛けて0Vまで下がり、下がりきると再び32Vに跳ね上がる。そして、またしばらくすると、電圧が下がり始める。なんじゃこりゃ?シャントレギュレータTL431は、定電圧を作る素子。それが、こんなに変動してはいかんやろ。TL431壊したか・・・10円ロスト・・・でも、あまりお財布は傷まなくて良かった。

さっそく、新しいTL431に変更。こんどは大丈夫だろう。。。。と様子をうかがうと。。。あ~~~~???? 全く同じ症状が。。。ということは、TL431の故障ではないぞ。こんな不具合が一番やっかいなんだよなぁ。これは、じっくりと状況を分析しなければならないぞ。

シミュレータで、各部の電圧、電流、電力をチェックしていくと、あ・・・TL431の電力が定格700mWのところ、パルス状で最大1Wくらいになっている。ただ、超えている継続時間は数μs。このぐらいなら頑張って耐えて欲しいのだけど・・・(こんな考えはいけません。絶対定格は一瞬たりとも超えてないけない限界値です。。。天の声)

もしかして、耐えて耐えて耐えて、じりじりじりじりと電圧が下がり、もうだめ~~~~っ!!と降伏してどっと電流を流したら、また復活して、そしてまた耐えて耐えて・・・・という状況を繰返しているのではなかろうか。一応、不可思議な挙動についても理由が何となく分った気がする。

あ・・・・と言うことは、TL431の電圧が下がった時に、パワーMOSFETのゲート/ソース間の電圧が20Vを超えている・・・・ガ~~~ン。最大定格範囲逸脱や。そりゃ、壊れるわ。。。。ただ、すぐに壊れずに、しばらくは耐えて耐えて耐えて、そして、もうだめ~~~とショート破壊するという症状と言うことで、しばらくは正常に動作し、あるとき壊れるという状況も理解。

ということで、無事に、解析が終ったのでした。それにしても、この症状を解析するまでにFETをたくさん壊してしまうとは、設計者としてはまだまだ未熟者ということ。反省しなきゃ。。。。シュン・・・

実は、初号機と2号機で同時に検証をしていたものだから、耐圧100Vの2CJ380(100円)と耐圧60Vの2SJ334(150円)を都合6つも壊してしまうはめに。予備に買ってあった8個のうち、これまでにヒートシンクを付けたり取ったりしていて足がもげて壊れた1個を含め7個も壊してしまった。。。。と言うことは、残りは1個だけ。これだと、蓄電池の充電もできない。追加購入しなきゃ・・・・

上記の解析をするために、ボリュームを回すとPWMのパルス幅を変えられるソフトを作った。パルスの形状を確認するには、好都合。もう少し、ドライブ回路の最適化のために苦労を続けることになりそうだ。

今回のパワーMOSFETの破壊原因は、シャントレギュレータTL431の最大定格電力を一瞬超えるという設計に起因するものだった。なかなか奥の深い世界だ。

原因をつきとめるまでに750円分の部品を壊してしまった。損失的には大したことがないけど、設計ミスによって壊してしまったデバイス君には申し訳ないことをしてしまった。耐えて耐えて耐えてという頑張りまで理解でき、さぞ辛かっただろうに。設計ヘボでごめんなさいね。すまない気持で、二度と同じ過ちは犯さないことを誓い心に刻みつけたのだった。。。。

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